東京の密集した住宅地に位置し、緑豊かな給水場に面している。 神社の境内は15mを超える樹木が茂る「鎮守の森」である。 この計画 では、1階に神社のサポート施設である社務所、 2階には神社の運営 を助ける賃貸オフィスを併設している。 社務所は日常、社殿の背景として静かに佇んでいる存在でありながら 神事となると多様な顔を見せる。 数人から最大60人の氏子が会合を 行う「集会所」、 延べ数百人が訪れる行事(初詣、祭り、餅つき、映画大会など)を準備する「楽屋」、 社殿を引き立たせる「背景」となる。 その多様性に応じる仕掛けとして「開閉式の木格子」を設け、 内 部と外部の関係をつないだり、切り離したりする事により 様々な活動にあわせた規模としつらえを用意する。 1階の社務所は土縁、土間、広間を引き込み式の襖により、 必要に応じて仕切ることができるスペースとしている。 2階のオフィスは両側の樹木に対して大きく開く開口部により、 開放的な執務空間をつくりだしている。 共同設計者 田中幸子/openvision 構造設計者 腰原幹雄/木構造研究所 > 平面図 > 構造図 > 格子解放図
羽根木神社社務所